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ドクターズファイル

検診・治療レポート

患者の気持ち

悪夢とは悪夢とは

女性のいびきの悩み

何かに追いかけられたり、自分の生命を脅かされたりした夢を見た経験は誰しもあると思います。このように悪夢は、起きているときの体験をもとに、不安や恐怖などの負の感情に怒りや嫌悪などが混じったものとされています。
しかし、悪夢を毎晩のように繰り返し見ることで睡眠が妨げられ、日常生活に大きな影響がでてくると「悪夢障害」という病名がつきます。成人の3~8%、小児の6~11%、精神疾患患者さんの15~70%に悪夢障害を経験したことがあると報告されています。
つまり、約20人に1人は悪夢障害を経験していることになります。

夢の原理夢の原理

なぜ夢を見るのか?  実はその原理は現在も解明されていません。
古代より夢は神のお告げであり、未来を予測したものと考えられていました。1900年に出版された「夢判断」でオーストリアの精神科医ジークムント・フロイトは夢を「抑圧された無意識の欲望が姿をかえて表出されたもの」と示しています。
1953年シカゴ大学の大学院生であるユージン・アセリンスキーが偶然にレム睡眠を発見し、睡眠研究が大きく進歩しました。この発見により、ヒトの睡眠はノンレム睡眠とレム睡眠という2種類の睡眠パターンがあることがわかりました。
レムとはまぶたを閉じている下で目がキョロキョロと動くことをいいます。つまり目がキョロキョロ動きながら寝ているレム睡眠とキョロキョロと動かないノンレム睡眠があるわけです。
ノンレム睡眠は大脳を休ませ脳を回復させる眠りであり、レム睡眠はノンレム睡眠の状態から目覚めさせる眠りであることがその後の研究でわかっています。そして、夢は主にレム睡眠中に見ていることがわかってきました。睡眠中の脳の血流変化を画像測定し、レム睡眠中の神経回路網が次第に明らかになっています。
情動反応の処理と記憶に主に関与している扁桃体という脳の一部がレム睡眠中に活性化していることがわかり、扁桃体からの刺激による大脳のランダムな興奮を脳が体験していることで夢が生じると現在は考えられています。夢の素材は長期記憶が主ですが、レム睡眠中の短い覚醒反応に伴う尿意や疼痛など外界からの刺激も影響を受けると報告されています。夢の中でオシッコにいきたくなり目が覚めた経験はあると思います。

睡眠時無呼吸症候群と悪夢睡眠時無呼吸症候群と悪夢

睡眠時無呼吸症候群は、睡眠中の呼吸停止や低換気によって日中の眠気、集中力の低下や疲労などの症状を起こします。
閉塞性睡眠時無呼吸症候群は夢を見る夢見体験が減少するとの報告もありますが、夢見体験が増加するとの報告もあり、現在も見解が別れています。2019年ドイツのハイデルベルク大学での閉塞性睡眠時無呼吸症候群患者さん1,467名を対象とした検討ではコントロール群と比較して夢見体験の割合が高いことを示しています。
タバコの作用 先に記しましたが、レム睡眠中に、聴覚や触覚、嗅覚を刺激すると夢の内容に影響を受けることがドイツ、米国、カナダから報告されています。では、レム睡眠中に無呼吸を起こす睡眠時無呼吸症候群は呼吸が苦しい夢を見るのでしょうか。
2013年サウジアラビアのキングサウード大学で閉塞性睡眠時無呼吸症候群の患者さん99名を対象とした検討では、多くの患者さんに「誰かに首を絞められている」、「暗い水の中で溺れ息苦しかった」など窒息に関係する悪夢を見ていたと報告しています。同様な報告が、ドイツや米国からもされています。
しかし、2018年ノルウェーのベルゲン大学での閉塞性睡眠時無呼吸症候群の患者さん2,800名を対象とした検討では、コントロール群と比較して悪夢の夢見体験率は低いことを報告しています。しかも、重症な睡眠時無呼吸症候群の患者さんは悪夢の夢見体験率が低いことを示しています。
米国コロラド大学の研究では、重症の睡眠時無呼吸症候群の患者さんはレム睡眠が減少するため夢見が減少すると報告しています。2006年スペインからの報告では、重症な睡眠時無呼吸症候群の患者さん20名に無呼吸を改善させる持続陽圧呼吸療法(CPAP)を導入したところ、夢見体験が減少し、夢を見てもポジティブな夢が増えたと報告しています。
このことは、睡眠時無呼吸を改善させレム睡眠の時間が増え夢見が増えても、呼吸苦をCPAP治療で改善させることで悪夢が減少したとも言えます。また、悪夢は目が覚めている時のストレスの影響を受けますが、CPAP治療で睡眠が改善し、日中の肉体的、精神的ストレスが改善したことにより悪夢の夢見体験が減少した可能性もあります。

いびきと悪夢いびきと悪夢

睡眠時無呼吸症候群の患者さんはいびき症状を90~98%持っていて、逆に慢性いびき症の約30%に睡眠時無呼吸症を持つと報告されています。このようにいびきと睡眠時無呼吸症候群は強く関係しています。
重症な睡眠時無呼吸症候群はむしろ悪夢の頻度が減少することを先述しました。つまり日中の眠気を自覚し、夢見体験や悪夢を見るようになってきた場合は、軽度から中等度の睡眠時無呼吸症候群を起こしている可能性があります。その場合にはスマートフォンなどのアプリを使いいびきが確認できたら、睡眠時無呼吸症候群の可能性が高くなりますので、放置をせず専門の医師に診察してもらうことをお勧めします。

当院の取り組み当院の取り組み

当院では、なぜいびきが生じているのかを診断しています。適応のある患者さんに対しては、レーザーによるいびき治療を保険診療で行っていますが、外科的な治療ばかりがいびき治療ではありません。
BMIが30以上の肥満があり重症な睡眠時無呼吸をともなっている場合は、まず体重の減量とCPAP治療やマウスピース装用を勧めます。
いびきについて悩んでおり、治療について診察を受けたい方は当院へ気軽にご相談ください。

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医院概要医院概要

東京ロンフェルメ耳鼻いんこう科

理事長・院長
竹腰 英樹
(医学博士/日本耳鼻咽喉科学会認定専門医)
所在地
〒160-0022
東京都新宿区新宿4丁目-4-1 サテライト新宿ビル2F
高島屋デパート明治通り口正面
電話
03-3354-1941
最寄駅
新宿駅新南口より徒歩2分
新宿三丁目駅E7番・E8番出口より徒歩1分
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