女性のいびき
いびきは男性だけに起こるものではありません。
いびきというと、男性がかくものというイメージが多いですが、いびきは男女関係なくかきます。パートナーに対して恥ずかしい、友達との旅行の時などにいびきをかいたらどうしようと心配する気持ちは男性より女性の方が強く持ちます。
このように、女性のいびきの悩みは男性より深刻です。
女性だからといって恥ずかしがらずに、まずは当院までお気軽にご相談ください。
いびきや睡眠時無呼吸は一般的に男性が多いと考えられています。1970年代の研究では睡眠時無呼吸症状を持つ割合は男性対女性で8:1と報告されていましたが、最近の研究では男女比が2:1であると示されています。つまり女性にとっていびきや睡眠時無呼吸の症状は決して珍しいものではありません。しかし、その症状に差があることが指摘されています。睡眠時無呼吸症においては、睡眠中の大きないびき、呼吸の中断、日中の異常な眠気が男性によく認められる典型的な症状です。女性の場合は、不眠症、起床時の頭痛、疲労感、集中力低下、イライラ感、うつや不安症状などが多く、睡眠時無呼吸症を持つ女性の5人に1人は不眠症を訴えます。そのために、「うつ」、「不安神経症」、「更年期障害」などの診断で間違った治療を受けてしまうことが少なくないと2005年カナダから報告されています。このような症状がある方でいびきがある場合、睡眠時無呼吸症の可能性があります。専門的に調べてもらうことをお勧めします。
いびきは睡眠中に、鼻やのどの狭い部分に空気がぶつかったり、振動したりしておこる異常な呼吸音です。女性は男性に比べ顔が小さく首が細いので、空気の通り道が狭くいびきをかきやすいと考えがちですが、実際は男性にいびきの有病率が高いことが示されています。しかも、口から肺に入るまでの空気の通り道(上気道といいます)をMRIなど最新の機器で調べてみると男女に差が無いことが1999年英国から示されています。さらに、女性ホルモンは舌を支えるオトガイ舌筋という筋肉を緊張させる作用があるため、上気道が拡がりやすく、女性はいびきをかきにくいことがわかっています。ここに睡眠時無呼吸症に男女比2:1の差がある理由があります。また、女性が閉経後にいびきをかきやすくなる理由でもあります。2022年欧州7か国で大規模調査を行い、女性ホルモンであるエストロゲンおよびプロゲステロンの低下がいびき、睡眠時無呼吸症候群の有病率を上げることを示しています。
肥満はいびき・睡眠時無呼吸の原因となります。しかし、脂肪のつき方には性差があり、男性は上半身に女性は下半身につきやすいことが指摘されています。このことも、女性のいびきが少ないことの原因でもあります。つまり、女性はいびきをかきにくい体質といえます。それでもいびきがある場合は、鼻腔が狭い、口蓋垂や扁桃腺が大きい、軟口蓋の位置が悪いなどの程度が男性よりも深刻であるかもしれません。いびきを指摘されたら、専門的に調べてもらうべきでしょう。
当院では、なぜいびきが生じているのかを診断しています。適応のある患者さんに対しては、レーザーによるいびき治療を保険診療で行っていますが、外科的な治療ばかりがいびき治療ではありません。肥満があり重症な睡眠時無呼吸をともなっている場合は、まず体重の減量とCPAP治療やマウスピース装用を勧めます。いびきについて悩んでおり、治療について診察を受けたい方は当院へ気軽にご相談ください。
当院ではいびきでお悩みの女性の方が抵抗なく受診できるよう、予約制でプライバシーに配慮した診察室で対応しております。電話も全て女性スタッフが対応します。どうぞ安心してご相談ください。
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