花粉症・アレルギー性鼻炎
花粉症は、スギ、ヒノキ、シラカンバ、ハンノキ、カモガヤ、ブタクサなどの植物の花粉が鼻や目の粘膜に触れることによって発作性のくしゃみ、鼻水、鼻づまりや目のかゆみなど一連のアレルギー症状を起こします。原因物質としては、日本ではスギが多く、花粉症の約70%がスギ花粉症といわれています。スギ花粉症の罹患率は地域によって差があり、15~30%と報告されています。つまり3~5人に1人はスギ花粉症を持っていることになり、今や国民病と呼ぶにふさわしい状態です。最近では花粉症の低年齢化が問題になってきています。症状は、くしゃみ、鼻水、鼻づまりを示します。症状がひどくなると、咳、のどや皮膚のかゆみ、頭痛、倦怠感、微熱、不眠、下痢、イライラ感など、体のあちこちに症状があらわれ、患者さんの中には肉体的にも精神的にも意欲が低下し生活の質(QOL=Quality of Life)が大きく損なわれてしまうことがあります。
花粉症もアレルギー性鼻炎ですが、ハウスダスト、ダニ、動物の毛などアレルギーのもとである抗原が鼻の中に入り、発作性のくしゃみ、鼻水、鼻づまりをおこす病気です。原因(抗原)が明らかな場合をアレルギー性鼻炎といい、原因がはっきりしない場合を血管運動性鼻炎と呼んでいます。スギ、イネ、ブタクサなど各季節のみで生じる花粉症(季節性アレルギー性鼻炎)とハウスダストなど一年中抗原にさらされ症状が出る通年性アレルギー性鼻炎があります。通年性アレルギー性鼻炎の罹患率は25%と報告されています。抗原は直接的に作用してアレルギー症状を起こしますが、外因性吸入性因子(紫煙、黄砂やPM2.5など)、天候、気温、感染、喫煙、精神的ストレスなどは症状を悪化させる間接的な要因です。黄砂は付着した一酸化硫黄や一酸化窒素、シリカゲルなどの物質が抗原と同じように作用し、アレルギー性鼻炎の症状を示すといわれています。PM2.5は大気中に浮遊する粒子のうち、大きさが2.5µm以下の非常に小さい粒子で、火力発電所、工場、自動車、家庭などの燃料燃焼によって排出されるガス状物質が大気中で光やオゾンと反応して生成され最近注目されています。PM2.5が鼻アレルギー症状を悪化することは既に動物実験で示されています。
花粉症・アレルギー性鼻炎の治療目標は、症状があっても軽く、増悪のない一定した状態を保つことです。そのためには、基本的にアレルギーの原因となる抗原を回避する行動が必要です。花粉症が多く飛散している日には外出を避ける、外出時にはゴーグルやマスクで防ぐといった対処も重要です。またシーズン中は酒量を控えるなどの体調管理にも気を付けましょう。
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